思わず息を呑む

■ [book] 水村美苗「私小説」 忙しいのに加えて飲み会がかさなり、それでも酔っ払って家に帰りついてからなお、寝床で毎晩少しづつ読みながら、かつての自分の姿をその話の中に鏡のように見るにつけ、唸りながら寝返りし、腕組みしては思い出にふけったりしているうちに朝の鳥のがなきはじめ、そうこうして小説が終わる前に疲弊して病気にかかってしまった。吐き気がひどく熱が出て完全にダウン。そのまま寝床で読み終えた。