司馬遼太郎先生の「オランダ紀行」

Q
http://d.hatena.ne.jp/sakutyou/20040529
を読んでいた事がありました。

その時、たまたま以下の記述を読んだのです。

P257より抜粋。「トロワイヤの『大帝ピョートル』によれば、かれの歯科術への関心はアムステルダムの広場からはじまったというのである。当時、歯科は学問として独立しておらず、多分に職人仕事の分野に属し、抜歯はときに広場で香具師のような演出でおこなわれた。ピョートルは見物するうち、歯抜きもやりたくなり、まず抜歯道具を買い、ついで二百五十人の随員ぜんぶに口をあけさせて虫歯の有無をしらべた。虫歯があるとみれば有無をいわせず抜いた。ときには歯茎までひきはがした。随員にとっては、文明とはずいぶん痛かった。」
Unq