また平日 日録(38)

i-miya2004-02-24

2004年2月15-21日
Q
http://homepage2.nifty.com/INCDclub/2004/20040221.htm
◆イラン総選挙、保守派が圧勝。改革路線に幕引き?(20日)(世)☆
・イランの総選挙が20日に実施され、保守派が議席(290)の約6割を獲得し圧勝した。
・改革派は約20%に減少。国会の主導権を失った。
・投票率は50%弱だった模様。
・選挙では保守派の護憲評議会が改革派議員の立候補を拒否。改革派は選挙ボイコットなどで抵抗したが押し切られた。
・ハタミ大統領は16日、投票を呼びかけ。保守派との全面対決は避けた。
・97年のハタミ大統当選以来のイラン改革路線には痛手。幕引きとの見方もある。

(→国際ニュースを切る:イラン改革路線「終焉」のインパクト)
◆日本GDP13年ぶりの高成長、昨年10-12月は年率7%(18日)☆
・日本の2003年10-12月実質GDPは、前期比年率7.0%(4半期1.7%)成長を記録。
・90年4-6月以来13年ぶりの高率成長。
・ただしデフレは続き、名目成長率は年率2.6%成長。
・不安要因を抱えながらも、日本経済が10年以上の低迷を経てようやく本格回復するとの見方が出ている。
・「世界第2の経済大国・日本」が、海外メディアであまり取り上げられなくなって久しい。しかし今回は、特集記事も多い。
◆英独仏3首脳が会談(18日)(世)
・英独仏の首脳が18日ベルリンで会談。欧州経済の活性化やEU憲法策定での連携を強調した。
・3カ国会議の定期開催でも一致した。
・対米関係修復を探る独仏と、親米一辺倒是正を模索する英の利害が一致、接近した。
・イタリアやスペインは「3大国によるEU支配」と警戒している。
・EUはこれまで「独仏主導vs英国」の構図が多かった。
・5月からの拡大で構造が変化する中、「英独仏連携」の役割は従来以上に大きくなる。
◆ディーン氏が大統領選撤退(18日)
・ディーン前バーモンド州知事が18日、民主党大統領候補指名レースからの撤退を表明。
ウィスコンシン州での予備選で3位に終わり、1勝もできないまま選挙戦を終結する。
・1月までは支持率トップだったが、リベラルすぎるとの評価、選挙戦略のミスなどから失速した。
・しかし、イラク戦争に反対した主張や、インターネットを使った支持者の組織化は新風を投じた。
・「ディーン現象」が米政治の断面を表す事象として、記録されるのは間違いない。
◆核の闇取引の実態、相次ぎ報告(世)
・マレーシア警察は20日、パキスタンのカーン博士が高濃縮ウランの原料をリビアへ輸出したとの報告を発表。
・パキスタンのブット元首相は、同国が北朝鮮から核技術を導入していたと発言した。
IAEAは、リビアが少量プルトニウム抽出に成功していたとの報告をまとめた。
・核の闇取引の実態が、少しずつ表に出てきた。

◎寸評: of the Week
・イラン総選挙は保守派の圧勝に終わった。ハタミ大統領の改革路線「終焉」の影響は、国際的にも大きい。

(→国際ニュースを切る:イラン改革路線「終焉」のインパクト)
・ここ数週間、世界の重大関心事になっているのが核の闇取引。この週も、パキスタンからリビアやイランへの核物質・技術の流出、北朝鮮とのコネクション、マレーシアやスリランカを通じた取引などが明らかになった。カーン博士などの動きも、「へー」と言わせるような情報。一方、欧米の過去の関与など分からない点が多いのはもちろんだ。新しいタイプの国際ニュースは、情報の出方という意味でも興味深い。 
◎国際ニュースを切る
◆イラン改革路線「終焉」のインパク
 イラン総選挙は、予想通り保守派の圧勝に終わった。ハタミ大統領の改革路線「終焉」の影響は、国際的にも大きい。

◎今週の注目(2004年2月22-29日)

・北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議が、25日から北京で開催される。核の闇取引情報が次々に表面化している時期だけに、6カ国協議にも従来以上に関心が集まる。

・イスラエルが建設している分離壁が国際法違反に当たるかどうかの審理が、23日国際司法裁で始まる。パレスチナ問題の理解には歴史的、民族的な背景の他に「何が正義か」の視点も欠かせない。その意味からも興味深い。
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