画家の風間完さん - i-miya's diary

死去

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　戦後の小説挿絵の第一人者

戦後の小説挿絵の第一人者で、情感あふれる美人画や風景画で知られた風間完（かざま・かん）さんが２７日、がん性腹膜炎のため死去した。８４歳だった。故人の遺志により、密葬のみ済ませた。自宅は公表していない。

　東京高等工芸学校（現・千葉大）を卒業後、雑誌の編集をしていた兄のつてで山本周五郎の小説の挿絵を描き始めた。

　５３年には初めて、新聞連載小説「恋あやめ」（邦枝完二作）の挿絵を朝日新聞で担当。洋画風の描写が新鮮で人気を集めた。それ以後も、池波正太郎、司馬遼太郎、松本清張、遠藤周作、高橋治の小説などに数多くの絵をそえた。五木寛之「青春の門」の挿絵にみられるような繊細でしっとりとした美人画を得意とした。

　４９年新制作派協会展新作家賞を受け、５４年に新制作協会会員になった。６４年には講談社さしえ賞。０２年１２月には、長年にわたる画業で菊池寛賞を受賞した。

　著書に「エンピツ画のすすめ」「旅のスケッチ帖（ちょう）」などがある。 (12/29 19:25)

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